「抗体」を産生する免疫細胞のB細胞は5種類の抗体を産生します。
その一つがIgE抗体ですが、IgE抗体は肥満細胞の表面に付き、アレルギー反応を
媒介します。
アレルゲン(アレルギーの原因物質)がやってきてIgE抗体に結合すると、肥満細胞
は約8分間の間少なくとも10種類の化学物質を放出します。
その中に平滑筋を刺激するものがあり、これが喘息のもとになります。
その中の一つであるヒスタミンは、かゆみを起こしたり、粘膜の浸透性を増加させた
りするので不愉快になります。
これは抗ヒスタミン剤で止めることが出来ます。
このIgE抗体がいったい何のためにあるのか、実はっきりしていません。
進化を踏まえて病気等を考える「進化医学」では、この症状を補って余りある利益が
あるのではないかと考えています。
有力な説明は、寄生虫と戦うためのものというものです。
寄生虫にかかるとIgE抗体の産生が高まり、炎症がおこります。
生物学者のマージー・プロフェットが考えた理論はこうです。
植物は、動物や寄生虫や昆虫などから身を守るために毒を持っています。この毒に
対し、ヒトは何層かの防御を持っています。
これらの防御がすべて失敗したときの最後の手段だとしています。
涙は毒が目から流れ出る。くしゃみ・咳は毒が呼吸器から出る。嘔吐、下痢も外に
出す。
これらのアレルギー反応は迅速で、毒が害を及ぼすスピードに対応していることは、
この理論に説得力を与えています。
また、何故、人によりアレルギー物質が異なるのか。
例えば、エビアレルギーはエビが食べるプランクトンが持っている毒を解毒できない
からではないか、とマージー・プロフェットは考えています。