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アレルギーに関わる免疫とは

免疫寛容のメカニズム

免疫システムは、ウィルスや細菌、その他異物を排除して私たちの体を守ってく

れます。

しかし、本来あってはならないことですが、白血球が自分自身を攻撃してしまい

ます。この病気を自己免疫疾患といいます。

自己免疫疾患代表的なものは、関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなどの膠

原病です。

関節リウマチは、白血球が自分の関節を攻撃し、関節痛、関節の変形が生じます。


免疫系は、なぜ自己を攻撃しないのか、はたまた時として自分の組織に反応する

のか、これは免疫寛容という現象が関与しています。


細胞の表面には「接着分子」という接着剤の役目を果たす分子があります。

この「接着分子」は他の細胞に信号を送ったり、受診したりします。


例えば、抗原を貪食したマクロファージは、「接着分子」から信号を送りT細胞

を刺激して免疫反応を開始させます。

では、このT細胞は、体内の臓器を攻撃しないのかというと、臓器の細胞には

「接着分子」がないのです。

ところが、たとえばウィルス感染による炎症などの影響で肝臓の細胞が「接着分

子」を発現するとT細胞に信号が送られて、肝臓を攻撃します。


ウィルス感染以外では、ある種の薬剤、紫外線、放射線が考えられます。

サイトカイン

細胞同士は、サイトカインと呼ばれる物質で情報交換をしています。

マクロファージは、インターロイキン1を産生し、ヘルパーT細胞を活性化させます。

ヘルパーT細胞は、γインターフェロンを産生します。

このインターロイキン、γインターフェロンはサイトカインです。

他に、TNFやモノカインなど40種類以上のあります。


風邪を引いたときに熱が出るのは、インターロイキン1がT細胞を活性化するの

と同時に脳の視床下部にある熱中枢を刺激するからです。


サイトカインの作用は多様です。

1つのサイトカインが、複数の作用をしたり、数種類のサイトカインが重複して

ひとつの細胞に作用したりします。

また、細胞を増殖、活性化、逆に抑制、炎症を起こすなど、良い作用も悪い作用

も起こし、複雑です。


インターロイキン2やインターフェロンなどは、ガンの免疫治療に用いられます。

NK細胞

NKとは「Natural」と「Killer」の頭文字です。

つまり生まれながらの殺し屋という意味です。

突然出くわした抗原もやっつけることが出来ます。


自己であることを示すHLA抗原を持たない細胞を攻撃するので、HLA抗原を

持たないガン細胞を攻撃します。

HLA抗原があるガン細胞は、T細胞が担当します。


NK細胞のの数は、20~30歳の健康な人で、リンパ球の約10~15%(抹消血液

中)、50~60歳で、約20%に増えます。

しかし、異物をやっつける力(活性)は、年齢と共に低下します。


また、活性は自律神経の影響を受けます。

リラックスして副交感神経が優位になると、活性は高まります。

ストレスを受けるなどして交感神経が優位になると、NK細胞は増加しますが、

活性は激減するので、役に立たなくなります。

ですから、50代以降で、ストレスの多い人は注意が必要です。

リンパ球の分担役割

T細胞とB細胞は役割が異なります。

T細胞は、直接、異物を攻撃しますが、B細胞は、抗体というミサイルでやっつけます。

T細胞は、自己に近い異物を相手にし、B細胞は自己とは遠い異物を相手にします。

ウィルスは自活できないため、他の細胞に寄生します。

細菌は、独力で生きていけます。

ウィルスは、私たちの細胞(=自己)に寄生します。つまり、自己に近いのでT

細胞が攻撃します。

細菌は、遺伝的に遠い異物なので、B細胞が攻撃します。


臓器移植は、必ず拒絶反応が発生します。

他人の臓器はやはり異物ですが、同じ人間なので、遺伝的に近い関係です。

ので、T細胞が攻撃します。

毎日、数千のガン細胞が発生するといわれています。それでも多くの人がガンに

ならないのは、免疫が働いているからです。

ガン細胞といえども、元は正常な自分の細胞です。ですから、ガン細胞もT細胞

が攻撃します。


こように、T細胞とB細胞は、うまく役割分担をしています。

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